1990年 新卒入社
入社29年目/47歳
品質管理部検査課 鈴木 修和
29年の経験を、お客様満足と、
若手社員の成長のために活かす。
時代の中で磨かれてきた自社製品の魅力。
入社から気づけばもう30年近くが経ちます。社会全体で見れば、バブル崩壊やリーマンショックなどさまざまな問題がありましたが、配電盤はどんな時代にもあらゆる建築物に必要不可欠な設備。ですから、景況感に大きく影響を受けることはありませんでした。また、配電盤そのものの役割も大筋では変わっていませんが、性能の向上やコンパクト化が進んだほか、お客様のコスト意識の高まりや納品スピードの重要性など、市場ニーズも時代によって変化してきた印象です。

当社には、そうしたお客様の「こんな製品があれば」という要望に応え、実績と技術力を高め続けてきました。特に安全性にも直結する製品の「頑丈さ」は、当社ならではの特徴ではないかと思っています。決まった既製品を大量生産するのではなく、常にオーダーメイドの受注生産にこだわってきた歴史。その中で、堅牢なモノづくりに欠かせない独自の溶接技術を始めとするさまざまなノウハウを磨き上げてきたのです。

もちろん、生産性の向上やコスト削減などを目的に製造工程の見直しとアップデートは常に行っていますが、製品の強度や臨機応変な設計といった独自性を諦めることはありません。そうした当社ならではの取り組みが、お客様に評価され「いい製品をありがとう」と言っていただけることは、昔も今も変わらず心から嬉しいですね。
ミッションは、予期せぬ「不具合」を未然に防ぐこと。
私は入社5年目までは製造部でお世話になり、6年目から現在に至るまでは品質管理部でキャリアを積んできました。いまの部署の業務は主に、完成品の品質検査やお客様立会での検査、試験成績書の作成、納入先での試験などがあります。

だからこそ、こうした検査を徹底的に行い、製品の不具合を未然に防ぐことが、我々の使命。どんなにきめ細かく設計を行い、熟練の腕で製造されたものであっても、実際に電気を通して稼働するのは私たちの部署が最初です。そして、そこで不具合が初めて明らかになる、というケースも珍しくありません。一般電源・太陽光発電・風力発電など動力源との接続に不備があるのか、はたまた機能の切り替えの順番に問題があるのか。PC上の専用シーケンサーでひとつ一つ課題を洗い出し、限られた時間の中で問題を突き止めていくわけです。

そのためには幅広い知識が問われますが、当社の場合は先輩が後輩に技術継承を行う文化が根付いているだけでなく、業務に関する資格試験の受験費用負担といったスキルアップを支援する制度も整っています。私自身、そうした制度を活用しながらシステム検査に関わる資格などさまざま取得してきたことが、今の土台になっているなと感じますね。
技術の先の「勘」を、若手も身につけられるように。
また、技術や専門知識に加えてもう一つ大事なのが「現場経験」です。ベテランになればなるほど過去のトライアンドエラーの記憶から「ここが怪しいな」という勘が働くようになるもの。ただし、こればかりは口頭でも参考書でも学べるものではありません。現在の私は管理職として、検査業務の工程管理や部下の育成・サポートなどにも取り組んでいるため、若手に1件でも多くステップアップにつながる現場を担当させるように心がけています。

特に納入先での試験などは、お客様への製品プレゼンの場でもあり、自分自身が携わった製品が評価を受ける貴重な機会でもあります。また、普段は立ち入ることのできない重要施設に入ったり、長崎の五島列島や山口県の離島など全国へ出向いたりといった、この仕事ならではの面白さも詰まっています。

もちろんフォローは惜しみなく行っていますので、私たちが育んできた歴史と技術力を受け継ぐような、次の時代を担う社員が育ってくれたら最高ですね。