2016年 新卒入社
入社3年目/21歳
製造部製造1グループ 尾崎 麻実
お手本になる先輩の存在が、
技術者としての成長を後押ししてくれる。
製造品質と作業効率を高める「模擬配線」。
私の所属する製造部では、主にキュービクルや分電盤の製造や銅バー(銅を用いた導電体)の加工、段取り(部品やダクトの取り付け)、配線、各種シールやハンドルなどの取り付けなどを手掛けています。こうした作業は、工程ごとに数名のチームで担当する分業制で進行。その中で、私が任されているのがキュービクルの配線を正確かつスピーディに行うために欠かせない「模擬配線」という業務です。

キュービクルは納入する施設や空間によって、配線の本数も仕様も大きく異なります。また、メインで扱う電線だけでも0.75~5.5sq(スケア、平方ミリメートル)とさまざまなため間違いやすく、万が一配線の長さが足りなければ設置もままならなくなります。そうしたミスをなくすために、実際の配線の前に設計図や仕様書から寸法を割り出し、どうすれば無駄なく・間違いなく盤内を整理できるのかを検討。キュービクルを模した黒板型パネルに配線のイメージを手書きして、くぎ打ちなどを行っていくのです。

模擬配線が正確であれば、すべての電線がダクトにぴたりと収まり、段取りや検査といったその後の工程も一気にスムーズに。ですから、周囲の先輩方から「尾崎さんのおかげで配線しやすかったよ」といった言葉をいただけると、とても嬉しくなりますね。
モノづくりの原体験は、中学時代のラジオ工作。
当社の魅力のひとつに、年齢や社歴に関係なく現場の声を積極的に汲み取ってくれる風土があります。実は私自身も新人時代から「配線の仕事にチャレンジしたい」と希望し、その願いが叶って今は充実感でいっぱいです。

そもそも私が、モノづくりに興味を持った原体験は、中学時代の技術の授業でした。ラジオを手作りする実習だったのですが、「電気を流すことは簡単でも、たったひとつ配線を間違えただけで機能しなくなる」という仕組みが面白くて、すっかり夢中に。その感動を機に工業高校へと進学し、電気工事士などの資格も取得しました。

そして、課題研究の授業の際に当社にお世話になり、製造、検査、設計とさまざまな部門を経験させていただく中で、「やっぱり配線って面白い!」と実感。また、社員のみなさんがコミュニケーションを取りながら、和気あいあいと作業に取り組む雰囲気にも惹かれ、「ここで経験を積みたい」と入社を決意したのです。

実際、入社後は私が質問する前に先輩方から「分からないことはない?」「ここの配線だけど……」と声をかけていただくことも日常的です。そうした支えのおかげで、着実に技術力が高まっていますし、任せていただける仕事の幅も広がってきました。ですから、本当に今は毎日が楽しいですね。
周囲の支えの中でスキルアップに取り組む日々。
今後の目標は、まずは模擬配線のスキルをもっと磨くこと。私はまだまだ知識不足で1日1面できればいい方ですが、一緒に作業を行っている先輩は2~3面完成していることも珍しくありません。また、たとえば製造部の上長の方は、配線はもちろん段取りや模擬作業についても、あらゆる質問にその場で答えていただけるほど、知識もノウハウも本当に幅広い。製造部には、そうした「いつかは自分もこうなりたい」と思えるような方がたくさんいらっしゃるんです。

それに男性・女性に関わらず、やる気次第でどんどん業務を任せてもらえますし、部署の垣根を越えて女性社員の方と交流する機会もしばしば。こうした働きやすい環境があるからこそ、スキルアップへのモチベーションも高い状態で維持できるのだと思います。私も先輩方の背中を追い、技術者として成長し続けたい。そして、より良い製品をこれまで以上に多くのお客様にお届けできたら、こんなに嬉しいことはありません。